ツール・ド・フランスはこう見ると面白い

今日はツールドフランスの解説をしてみます．

自転車のレースって面白いんですよ．

でもそれは見方が分かればの話しです．

試しにこの動画を見てください1分程度です．

どうでしょうか？すごいのは分かりますが，一体どこが面白いのかイマイチ分かりませんよね？

そこで，私はこんな風にレースを見ていますと言うことを解説してみます．

ロードレースを知らない初心者の方に是非読んでほしい内容です．

ツール・ド・フランス2018年ステージ1の概略

2018年のステージ1は約200kmのレースでした．

そして，先ほど見ていただいた動画はそのラスト1kmのスプリント動画です．

マラソン42kmでいうと最後の200mになります．

ロードレースはそれだけ最後の最後にすべての勝敗が決まるレースなんです．

それだけに，すべての選手が真剣勝負で誰が勝つか分からない．

ロードレースの面白みはここにあるんですね．

注目選手

ここで注目選手を紹介しておきます．

ざっくりと，「初出場ガビリエ（クイックステップ） vs 絶対王者サガン（ボーラ）」という構図だと理解しておいてください．

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フェルナンド・ガビリエ
チーム：クイックステップフロアーズ
期待の新人．ツール・ド・フランス初出場初優勝の快挙がかかっている．

Trague polvo que no ha tragado. Disfruté mucho de la etapa de ayer en las rocas, no quiero ni mirar el libro de la carrera porque lo que viene es ⛰ ⛰⛰⛰⛰
Hoy descanso!! pic.twitter.com/5ueCjfMNpY

— Fernando Gaviria (@FndoGaviria) 2018年7月16日

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ペテル・サガン
チーム：ボーラ・ハングスローエ
誰もが認める世界最強のスプリンター．コイツに１対１で勝てるヤツはいない．

June3rd has been declared #WorldBicycleDay by the @UN! To celebrate this important day, thanks to the fantastic support of our partners, we have put together an absolutely amazing package that one lucky rider will receive. Go to https://t.co/d5QRDY5Cb5 and participate! pic.twitter.com/K0EY6P61GD

— Peter Sagan (@petosagan) 2018年6月2日

ラスト1kmでの陣取り

では，ラスト1kmでの両者の位置取りを見てみましょう．

自転車競技は位置取りがものすごく重要です．

こう見るとガビリエもサガンも同じような位置取りですが，実は全く状況はことなります．

彼らのチームメイトがどこにいるかというと・・・

クイックステップはガビリエ含めて5人．

対してボーラはサガンともう1人の計2人．

断然クイックステップ有利です．

これが勝負の行方にどのように影響したかを次の章から見てみましょう．

クイックステップフローアズの4段ロケット

それでは1つずつ見ていきましょう．

まず最初にクイックステップはアシスト1がガンガン牽いて，集団を縦長にしました．

これで余分な人たちをふるい落とすことに成功しました．

ロードレースでは役目を終えた人はぽろぽろと後ろに下がっていきます．

アシスト1の役割はここでおしまいですね．

お疲れ様でした．

ここからはクイックステップのアシスト2がガンガン牽きます．

アシスト3とエースガビリエはピッタリついて行きます．

いい流れですね．しかし真後ろにサガンもピッタリついています．さすがサガンです．

ここでクイックステップのアシスト3が一気に右側に車体を振ります．

右側の選手に進路を塞がれてしまうことを警戒したのでしょう．

ナイス判断です．

これでガビリエは左右どちらからでも前に出ることができます．

何が起こるか分からないロードレースでは選択肢が多い方がいいですね．

先頭を牽いていた人が落ちるタイミングでクイックステップが前にでました．

結局ガビリエは左側から前に出ていますね．

さて，ここでアシスト2の役目は終わりです．

ガビリエは車体を大きく右に振ってアシスト3の後ろにつきます．

ゴール前220ｍでアシスト3の役目もおしまいです．

クイックステップは見事な4段ロケットを発車しました．

あとはガビリエにすべてを托します．

一方サガンはというと，実質1人ながらもガビリエの後ろにピッタリくっついています．

単騎でここまで迫ってくるとはさすが王者

ここからは解説不要でしょう．

力と力のぶつかりあいです．

時速70km/hくらい出ているんじゃないでしょうかね？

ゴール！

勝ったのはガビリエでした．

もう一回見てみよう

さて，これまでの解説を読んだ方ならゴール前スプリントの見え方が変わってきたのではないでしょうか．

もう一度見てみましょう．

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いかがでしたでしょうか．

こう見るとロードレースはかなりドラマティックに映りますよね．

ぼくはこんな風にロードレースを見ています．